誰も書かなかった沖縄―被害者史観を超えて



誰も書かなかった沖縄―被害者史観を超えて
誰も書かなかった沖縄―被害者史観を超えて

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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こういう本は意外なものですね。

読んでびっくりです。びっくりしっぱなしもなんですが、教科書には全く書かれてないことだらけです。
先ず、琉球王朝時代の沖縄の風俗についての記述なのですが、暑いところにもかかわらず髪も伸び放題で服装も厚ぼったく、素足が多く、住まいもボロでさとうきびぐらいしか食べ物がないという…云々。
なんだそりゃと思いましたよ。
これじゃあ李朝時代の朝鮮そのものじゃないか、と疑りました。
それで政治はビン(門構えに虫)氏三十六姓と言われる華僑に司られていたとも言います。
それで、琉球処分の後に尚氏が死ぬと宴を開いたり、薩摩が侵入した後でも、その薩摩から借金もしていたというから、ほぼこちらとしてはインパクトのある本でしたね。
恵氏の著書

寡作家である。
最近「敵兵を救助せよ」なるものを発表された。
それにつられて、この「だれも、、沖縄」を再読した。

前読んだときは、評者には大学時代の沖縄出身の友人があり、彼からの話でイメージしたものとほぼ同じだなと思ったものである。
具体的な史実、当時の雰囲気、薩摩藩や明治政府の施策、沖縄の後進性を描くに遠慮はない。

いまヤマトンチュ間では、沖縄という言葉のもつ「空気」は独特のようである。著者はその空気に、沖縄出身者として、本当はこうなんだ、これを知ってから話をして欲しいと叫んだのであろう。

残念なことに、この本は今や絶版になっているらしい。
最近出版の「東条英機供述書」の帯に、この本が10万部売れれば日本は変わるとあった。
同じことを、この沖縄本についても言いたい。
この本が再版され、そして10万部売れれば、沖縄のマスコミも、ヤマトンチュの沖縄イメージも変わり、基地問題が解決とまではいかないだろうが、「世論」に相当のインパクトがあるのではなかろうか。
うちゅなんちゅとしては異端?

まず読みやすいです。琉球王朝時代から現在までバランスよく記述されています。冷静にある意味淡々と書かれています。

はっきり言ってこれまで私が沖縄の親戚・知人から伝え聞いた話とはだいぶ温度差があります。実は自分にとっても沖縄史に関する書籍をしっかり読んだのは初めてなのでこれを機にもう少し本書を軸に他の本も読んでみようかなという気にさせられます。

結びのところで著者の提言が4つほどあります。少々驚くのは「C行政区の統合」を除けば既に達成・改善されている問題かと思っていました。



PHP研究所
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